生まれたばかりの赤ちゃんは「何もわからないのでは」と思われがちですが、出生時すでに「見る」「聴く」「触れる」「味わう」「嗅ぐ」などの五感がかなり形成されています。
特に、胎児期にお腹の中で聞いていたママやパパの声に反応し、その抑揚やリズム、表情や場面などが「ことば」を獲得していく素になっているのです。
例えば、赤やんが泣いたときに「どうしたの?」「おなかすいた?」「オムツが汚れたかな?」など、日常生活での自然な言葉かけが親子のきずなを深めます。
赤ちゃんの生理的欲求を満たしてあげることで、赤ちゃんは心地よい「感じ」を得てくれます。
この自然な言葉かけを日々繰り返していくことが母子のコミュニケーションの基本となります。
赤ちゃんの成長に従い、見る・聴く・その他の感覚は分化していきます。
しだいに周囲に興味を示し、少しずつ運動や自分で移動することへの意欲が育まれていきます。
成長の時期に個人差はありますが、生後2~3ヶ月頃から声を出すこと(初期なんご)が始まります。
半年頃になると周囲の状況や親の言葉に対する反応が見られるようになります。
お誕生日頃(生後1年頃)になると発声・発信と結びついて、豊かな初語になるでしょう。
「赤ちゃんはなんでもわかっている」と思って接し、たくさん話しかけることが大切です。
【drop雑誌11月号・会津助産師の家 おひさま】より
- 赤ちゃんの五感は出生時に形成されている
- 言葉を獲得する素は胎児期のママ&パパの声
- 自然な言葉かけが親子のコミュニケーションの基本
- 赤ちゃんの成長には個人差がある
- 赤ちゃんにたくさん話しかけましょう