出生直後の赤ちゃんは、狭い産道を通過してきたため頭がいびつになり、”産瘤(さんりゅう)”というこぶが見られることもありますが、これは3~4日で消えることがほとんどです。
頭のてっぺんにある”大泉門(だいせんもん)”と呼ばれる部分は成長にそなえて1歳半頃まで開いており、デリケートな部分なのであまり触らないようにしましょう。
また、子宮内での胎位が原因で向き癖がつき、ねんねの時期は頭がいびつになる場合もあります。
よく「ドーナッツまくらを使った方がよいのでしょうか?」と聞かれることもありますが、まずは首が向いている方の反対側から声をかけるようにしてみましょう。
他には、向き癖がある方に丸めたバスタオルを入れて反対向きに寝かせたり、おくるみをおひな巻きにして左右体位を変えて寝かせたりするなどの方法もあります。
ねんねの時期を過ぎると自然に頭の形は整ってきます。
ですが、赤ちゃんに下記の状態がみられた場合には、すぐに助産師など専門家に相談しましょう。
- 首のところ『胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)』にしこりがある
- 首が向いている方向と反対側の足がいつも立膝(たてひざ・たちひざ)になっている
『股関節(こかんせつ)の開排制限(かいはいせいげん)がある』 - 大泉門が膨らんでいる
その他、気になることがありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
【drop雑誌12月号・会津助産師の家 おひさま】より
今回のまとめ
- ねんねの時期の赤ちゃんは向き癖が原因で頭がいびつになりがち
- 赤ちゃんの向き癖対策は下記が有効
- 首が向いている方の反対側から声をかける
- 向き癖がある方に丸めたバスタオルを入れて反対向きに寝かせる
- おくるみをおひな巻きにして左右体位を変えて寝かせる
- 異常や気になることがあったら専門家に相談する