もう何年も前になりますが、小学5年生の女の子から「性器から白っぽいものが出て、パンツが汚れる病気なのかな?」と大変悩んだ手紙をいただいたことがあった。
最近、同じ内容の相談があったので書きます。
おりものは、初経が来る1~2年前から出始めます。
卵巣から分泌するエストロゲンの影響です。
おりものは膣の中に常在する善玉菌で、女性の性器を守る大切なものなのです。
正常なおりものは白っぽく半透明で、下着に付くと黄色みがかります。
おりものの量は個人差があり、ほとんど感じない人から、スラックスに染みるくらい多い人もいます。
おりものが茶色っぽくなったり、かゆくなったり、量が多くなったり、とうふの様なカスが出たり、匂いがきつくなったりしたときや、その他ちょっと変だと思ったら、婦人科に行って調べてもらいましょう。
健康な時の自分のおりものの状態が分かっているといいですね。
おりものは菌や異物が入るのを防ぐ役割があるので、気になるからといって膣の中まで洗わないこと。
おりものシートを使用するときは、かぶれたりする人もいるので注意し長時間つけないこと。
そして大切なことは、性器はいつも清潔にしておくことです。
お子さんがびっくりせず、不安なく対処できるように、月経が来る前に初潮教育を合わせて、おりものについて話してあげてください。
【drop雑誌(令和6年11月号)・会津助産師の家 おひさま】より
- 白っぽいものがパンツに付くのは「おりもの」といって、病気ではなく誰にでもあるものです。
- おりものは膣の中に常在する善玉菌で、ばい菌や異物から女性の性器を守る大切なものです。
- おりものの特徴
- 卵巣から分泌するエストロゲンの影響で、初経(初潮)が来る1~2年前から出始める(おりものは初経のサインともいえる)
- 正常なおりものは白っぽく半透明で、下着に付くと黄色みがかる
- 分泌量は個人差がある
- 注意点
- 性器はいつも清潔にしておくこと
- 気になるからといって膣の中まで洗わないこと
- かぶれないように、おりものシートは長時間つけないこと
- 健康時の”おりもの”の状態を把握しておくこと
- 健康時に比べて色・量・匂いなどが気になったら、婦人科で調べてもらうこと
- お子さんの月経が来る前に初潮教育を合わせて、おりものについて話してあげましょう。
今後も「会津助産師の家 おひさま」のベテラン助産師が、子育てのコツ・アドバイスをお届けします♪