
ある場所で。高校生の男の子をもつ母親が「今まで、ママ!ママ!と明るく素直になんでも話していたのに、話しかけると聞きたくないという態度をとったり、時には”うるせぇ!”などと急に態度が変わってしまった。
どうしたらいいか分からない...」と目をうるませていた。
思春期の期間は体の変化だけでなく、心にも大きな変化が起こります。
自分でもコントロールができなくて、どうしようもないのです。
しかし、このことは大きな成長でもありますが、難しい時期でもあります。
また、家族全員がいろいろの面で悩み、調整する時期でもあります。
思春期の子どもたちに、胸の内を聞いてみました。
まとめると、
「子ども扱いされるのが一番嫌だ。親からは何事につけても、もう大人だから自立しろと言われ腹が立つ。しかし、不安もある。自分でもどうしたらいいか分からない。」
この時期に親子関係に悩まない人はいないと思います。
しかし、家族関係はそれぞれ様々で同じではありません。
対応の仕方は、それぞれでいいのです。
親も子もお互いに嫌いではないので、相手のことを気にかけていると思います。
しかし、信頼関係が築けなくなっている人もいるでしょう。
そんな中でも、親は、子どもが自分の行動に責任をとれる人間になるよう、このことをしっかり伝えていくことが大切です。
また、よい親子関係を築くには、短い時間で実現できる人もいれば、長い時間がかかる人もいます。
次回は親子関係、大人になるとは、自立について考えてみましょう。
※「おひさま」では、思春期の難しい子育てに関しても、ご相談をお受けしています。
思春期の子育てサポート
【drop雑誌(令和7年12月号)・会津助産師の家 おひさま】より
- 思春期になると、子どもの心に大きな変化が起こります。
- 思春期の心の変化は子どもの大きな成長といえますが、本人の葛藤や不安定さが原因となって親子関係や家族関係に問題が生じやすくなります。
- 思春期は、親子関係の調整が必要な難しい時期なのです。
- 子どもの思春期は親子共に辛いですが、子どもとの会話の機会を増やすなどして良好な親子関係を築けるように努めましょう。
- 思春期の子どもたちの本音は、本文のオレンジ色の枠内に記しました。
- 信頼関係が築けなくなっても、親は子どもに対して「自分の行動に責任をとれる人間になる」ように、しっかり伝えていくことが大切です。
- 良好な親子関係が築かれるまでの期間は、人それぞれ異なります。
まずは子どもを温かく見守り、しばらく親子関係の改善がみられなくても決して焦らず、時間をかけてコツコツと関係改善に努めていきましょう。
今後も「会津助産師の家 おひさま」のベテラン助産師が、子育てのコツ・アドバイスをお届けします♪